ああ、きついな。
やだな。
帰りたいな、辞めたいな。
俺、やっぱり働くことに向いてないんだ。
いや、働くことが嫌なんじゃない。
責任のある仕事が嫌なんだ。
自分のミスで誰かに迷惑がかかる。
その「縛り」が、俺の自由を制限する。
俺は、根っからの自由人間なんだ。
これは、22年間生きてきて間違いない。
誰からの縛りも監視も責任もなく、己の自由に生きる。
それが俺が最も輝ける人生なんだ。
俺は、小さい頃から誰かからの期待、プレッシャーがすごく嫌だった。
だから、正社員になりたくないんだ。
俺は、アルバイトという低い立ち位置で気楽に働ける道が性に合う。
俺は、自己の世界、自責の世界で生きる人間。
俺は、他人の庭に入ることはないし、故に自分の庭に踏み入れられることを最も嫌う。
だから、誰かと一緒に仕事をすることに向いていないのだろう。
ここは嫌だ。
立場の低い俺に、正社員が請け負うべき責任ある仕事を押し付けてきやがる。
それに、クソみたいに俺を監視してくる奴もいるしよ。気持ちわりい。
ここはおそらく、俺の性分にとって相性の悪い職場なのだろう。
さて、どうしたもんか。
まあ、時さえ過ぎてしまえば辞めるわけだが。
問題は、どうやって乗り越えるかだ。
ここの人間は、そんなに悪い奴はいない。
でも、どうしようもなく仕事が嫌いなんだ。
緊張しちまうんだよ。
ただでさえ心配性の俺なんだ。
ミスったらどうしようってさ。
かといって、時間も限られているわけで。
頭がごちゃごちゃして、おまけにめんどくさい奴もいて、ストレスが溜まるんだ。
まあ、いい。
とりあえず、なんとかやり切ってみよう。
これは、神様がくれた試練だと考えよう。
俺が視るべきは未来だ。
そのために生きる。
俺には、目標があるんだ。
その目標に近づけるよう、それに集中しよう。
この4ヶ月で、俺は成長して見せよう。
そのために、ここに来たのだから。